終わりのクロニクル3ここはUCAT基地内のとある食堂。 そこに二つの影が並んでいる、 一つは白髪の侍女SF,もう一つは学生服を着込んだ佐山だ。 「ふむ、わざわざ時間を取らせてしまってすまないねSF君」 「いえ、至様のご命令も同時進行中なので気にすることはございません。」 「一応聞いておきたいのだがどんな命令かね?」 「Tes.至様は佐山様について可能な限り調べ上げろと申しましたので、只今佐山様の体温、顔色、表情、身長から体重まで計測中です。」 「・・・・・・独逸UCATの自動人形は命令に対して随分忠実なようだね。」 「お褒め頂いて有り難う御座います。では、このスタンプカードをどうぞ。」 「何かね、これは?」 「それは、私SFを賞賛すると溜まる『SF凄いんだねカード』です。」 「で、これが溜まるとどうなるのかね?」 「はい、20ポイント溜まりますと強制で独逸UCATの親睦合宿に参加できます。」 「ほぅ、その合宿というのは日本UCATで行われているものと違うのかね?」 「Tes.独逸UCATはその科学力も世界一な為、日本のように野蛮ではなくもっと近代的システムを取り入れています。」 「あまり聞きたくないのだがその近代的システムには催眠療法や暗示といった類は使われていないかね?」 「Tes.そのとおりです。佐山様は一度この合宿に参加なされたのですか?」 「いや、私も多少なりあの国の知識はあるので推理させていただいたよ。」 「それは機密漏洩の疑いがあります。あとで独逸UCATに問い合わせておきますので佐山様はこのことをくれぐれもご内密にお願いします。」 「Tes.とでもいっておこうかね。それより話を始めていいかね?」 「了解しました。それにしても佐山様はこのSFにどのようなご用件が?」 「うむ、とりわけ重要でもないのだがあの大城至という人物について知りたくてね。知りえることを教えて頂けないかね?」 「構いませんが私は第三者の立場ではないので偏った見方になってもよろしいでしょうか?」 「Tes.だ、SF君」 「はい、では私から見た至様は優しいと分析します。」 「ふむ、あのネクラむっつり男がかね?ぜひ理由を聞かせていただきたいのだが。」 「はい、至様は過度といっていいほど私に気を使います。昨日も独逸に帰郷したらどうかと勧めて頂きました。それに食べ物が食べれない私のために食物のよさを説いてくれたりもして頂いております。以上の理由により私は至様を優しいと判断します。」 「どうやら独逸の方に嫌味の意味を教えなければならないようだね。」 と、言いかけたところでSFが立ち上がり、 「佐山様、申し訳御座いません。ただいま至様が急に動き出しました。しかも忍び足のご様子です。これは私が判断するに何者かの敵に襲われ逃げている最中と判断します!」 「ただ、君の監視から逃げたいだけなのではないかね??」 「いえ、その可能性はありません。私は至様付きの侍女ですから、至様が自分から遠ざかる意味が無いと判断いたします。では、これにて失礼いたします。」 「うむ、なかなかいいコンビのようだね!」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く?? 感想と言う名のエサを与える BACK ジャンル別一覧
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